耐久性と耐震性 | ||
「耐久性と耐震性」なんて聞くと、小難しい話に聞こえてきますが やわらかく言ってみると、「丈夫で長持ち」。まるで理想の旦那さんみたいです。(笑) 住まいの事を、人だと思って考えてみたら案外面白いかもしれません。 あなたの家を、あなた自身だとして例えてみたら、、、 どんな家にしたいか、だんだん見えてくる んじゃないでしょうか? 一口に、「丈夫で長持ち」と言っても何がいいのか、どんな素材がいいのか、 どんな構造がいいのか、まったく迷ってしまいますよね…。 ひとつ言えることは、あなたの住んでいる場所、日本。 日本の風土や気候にあった体は必要です。 私達が日本に住む、日本人というのと一緒です。 家だって、日本の気候にあった構造にしてあげるのがいいと思うんです。 日本の気候は多雨で多湿。湿気が多いですよね。 そうすると、日本の家は「湿気に強くて、地震に強い」ことが求められてきます。 湿気のイメージって、「ジメジメする」「窓ガラスの結露」「ダニ・カビ」 ちょっと考えただけで、こんなに悪いことばかり浮かんできます。 湿気を完全に退治することはできません。 そうなると、湿気に対応できる素材を選ぶことになってきます。 木・コンクリート・鉄。 いろんな素材がありますが長い目で見たとき、どれが一番湿気に強いんでしょう? コンクリートは、冷たく温度が低い素材です。空気中の湿気を吸い寄せて 水滴に変えてしまいます。結露しやすいということですね。 鉄。鉄と水分=サビ。 鉄はサビると弱くなる。住宅の骨粗しょう症みたいです。 木はどうでしょう?木は生き物、呼吸しています。湿気を吸い、吐く。 調湿性があるんです。だから、湿気がこもらない。 湿気対策から考えると、木を選ぶことがベストに見えてきます。 素材に木を選んだ場合、どういう工法で建てればいいのかということになってきます。 木造の住宅の工法というと、在来工法(軸組工法)、ツーバイフォー、 木質パネル工法などがあげられますが それぞれのメリット・デメリットを知った上で選択するのがベストでしょう。 日本は雨が多いので、工事中に雨に降られることは避けられませんが 木造軸組工法では屋根を先につくります。 ツーバイフォーの場合、床、壁、屋根という順番で作られます。 床と壁を組み上げたところで雨に降られてしまうと、床に水が溜まってしまう… しかも、ツーバイフォーは材料がしっかりと乾燥していないと期待される強度が 発揮できない構造になっているので、工事の途中で雨に降られてしまったら怖いことです。 気候風土にあった工法という点では、屋根から造り雨仕舞(あまじまい:雨水の侵入を防ぐ こと、その方法)のできる軸組工法を、私個人としては選びたいと思います。 材料の面から見ても、ムクの木というのは調湿性に優れているので安心できる。 ムクの柱1本でビール瓶2本分くらいの水分を吐き出したり、吸ったりできるということです。 軸組工法のデメリットとしては、他の工法と比べ工期がかかること。 大工さんの手作業だから手間がかかってしまうんですね。 一時的な強度だけでなく、構造体そのものを長持ちさせることが 家全体を長持ちさせることに繋がると思います。 柱や梁などの「木」を長持ちさせる「工法」を選んでみるのがいいんじゃないでしょうか? |
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